旬菜料理はたの

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2021.03.05

富倉そば 

コースのお凌ぎとしてご提供させていただいております、弊店手打ちの富倉そば。

蕎麦のつなぎとなる『オヤマボクチ』。葉を収穫後、何日もかけ天日に干し、葉脈を取り除き、煮て、洗ってを数回繰り返し、ほぐす、そして乾燥させ完成となります。このほぐす過程で最終的に繊維だけを残すよう、不要なものを更に取り除くのですが、この作業が中々の時間と労力を要します。その為、雪の積もる時期に行うのが、ここ数年の弊店のお決まりに。

富倉そばの魅力を教えてくれた師匠が、ここ数年蕎麦を打っていないという話を聞き(富倉そばを打つのはとても体力と時間が必要です)、郷土食の継承、そんなおこがましい事は言えませんが、これほどに地域の色が濃く、独創的なお蕎麦は残していきたいと思いを募らせながらの作業です。

 

 

飯山に移住して来たばかりの頃、ご近所さんに食事に招待していたいただきご馳走になった手打ちの富倉そば。

あの感動は今でも鮮明に覚えています。

この感動をお客様にも。自分たちの様な富倉そばを知らない市外県外のお客様にも、ぜひ味わっていただきたい。

あの日から、そばをご馳走して下さったご近所さんは、富倉そばの師匠になりました。

その当時、師匠は蕎麦打ちを始めてすでに20年以上。教えを乞う中で、師匠は自身のことを『まだまだ上手にならない』と驚きの声を口にしていました。蕎麦の奥深さと蕎麦打ちへのこだわりがうかがえます。

しかもさらに驚きな事は、ご自身は蕎麦をあまり口にしないとのこと。蕎麦よりも他の麺類がお好きだとか。

打ったお蕎麦は、奥様やご家族に振る舞い、親戚やご近所にも届けています。

大切な人を想い打つお蕎麦、師匠のお蕎麦の美味しさの秘密はそこにあるのでしょう。

初めてご馳走になったあの感動をお客様にと、ご予約頂いたお客様を想いながら蕎麦を打つ。

そのスタイルは、ずっと変わりません。これからもずっと。それが師匠に学んだ弊店の富倉そばです。